【関連資料】G-26 仙台の兵営

仙台関連 陸軍部隊編制の変遷

※表中に出典が記載されている以外は、「宮城県史7(警察)」のうちの「兵事」末尾(P685~715)「仙台部隊関連年表」による

<鎮台・師団>
東北鎮台 1871年(M4)8月20日 仙台に設置 M4.11.1、東北鎮台本営を、仙台市国分町の元本陣に仮設 / M4.11.11、白石城の岡山藩兵仙台に移る。仙台・盛岡藩兵(各2小)東北鎮台入営併せて2番大隊とす / M4.11.12、本営および2番大隊、仙台城二ノ丸に移る / M5.4.1、5番小隊・6番小隊を弘前城に分遣し秋田県旧久保田藩の兵2小隊を招集合して20番大隊とす /
仙台鎮台 1973年(M6)1月9日 鎮台を置き、第二軍管に属す M6.1.9、東北鎮台を廃し、仙台鎮台を置き、第2軍管に属す(全国を6軍管に分かち、軍管ごとに鎮台を置く  →全国6鎮台となる)、 本営は仙台城二ノ丸、 第2番大隊(仙台)、第20番大隊(弘前)をそれぞれ第2大隊、第20大隊と改称す / 宮城県・水沢県・岩手県・青森県・秋田県は第2軍管に属す / M6.2.3、山形県が第2軍管に入る / M6.11.15、函館砲隊が第2軍管の管轄となる /
1884年(M17)5月 歩兵第十七連隊を仙台市川内に、歩兵第十六連隊を新発田に設く 仙台鎮台の1884年(M17)5月時点の編制は、「歩兵2旅団  [仙台第3旅団=歩兵第4連隊(榴ケ岡)、歩兵第16連隊(新発田)=] と [青森第4旅団=歩兵第5連隊(青森)、歩兵第17連隊(川内)] 」、騎兵第2連隊、砲兵第2連隊、工兵第2大隊、輜重兵第2大隊 /
第二師団 1888年(M21)5月12日 仙台鎮台を廃し、第二師団司令部を仙台(川内旧城内)に置く (この時点の編制) 第3旅団[ 司令部は仙台榴ケ岡、歩兵第4連隊(榴ケ岡)、歩兵第16連隊(新発田) ]、 第4旅団[ 司令部は青森、歩兵第5連隊(青森)、歩兵第17連隊(川内) ]、 騎兵第2連隊、砲兵第2連隊、工兵第2大隊、輜重兵第2大隊 (第1代師団長は佐久間佐馬太) /
1897年(M30)10月1日 この時点の、第二師団の編制 司令部(仙台川内)、 歩兵第3旅団[ 司令部は榴ケ岡 、歩兵第4連隊(榴ケ岡)、歩兵29連隊(川内)]、  歩兵第15旅団[ 司令部は新発田、歩兵第16連隊(新発田)、歩兵第30連隊(村松) ]、 騎兵第2連隊(川内)、砲兵第2連隊(川内)、工兵第2大隊(川内)、輜重兵第2大隊(川内) / (歩兵第4旅団は第八師団へ) /
1907年(M40)9月19日 6個師団増設に伴う編制改正 司令部(仙台川内)、歩兵第3旅団[ 司令部は榴ケ岡 、歩兵第29連隊(川内)、歩兵第65連隊(若松)]、 歩兵第25旅団[ 司令部は山形、歩兵第4隊(榴ケ岡)、歩兵第32連隊(山形)]、山砲兵第1大隊(仙台宮城野原)、騎兵第2連隊(川内)、砲兵第2連隊(川内)、工兵第2大隊(川内)、輜重兵第2大隊 / (歩兵第15旅団=司令部と歩16と歩30=は、新設の第十三師団(高田)に属す)
1925年(T14)5月1日 軍備縮小で4個師団廃止に伴う編制改正 司令部(仙台川内)、歩兵第3旅団[ 司令部は川内、歩兵第4連隊(榴ケ岡)、歩兵第29連隊(川内より若松へ)]、 歩兵第15旅団[ 司令部は高田、歩兵第16連隊(主力は新発田・第3大隊は村松)、歩兵30連隊(高田)]、  騎兵第2連隊(川内 →宮城野原旧山野砲兵連隊跡へ)、野砲兵第2連隊(川内)、工兵第2大隊(川内)、輜重兵第2大隊(川内) / (山形の歩兵第25旅団司令部は廃止) /
1941年(S16)〜1945年(S20) 第二師団、大平洋戦争での所属の変遷 S16.11.16、第16軍に編制 / S19.1.15、28軍に編入 / S19.8.10、第二師団主力は第33軍の指揮下に入り、ラシオに前進 / S19.10.10、ビルマ方面軍直轄となる / S19.12.13、歩兵第4連隊、再び第33軍配属 /
 
第十三師団 1937年(S12)9月9日 動員下令 【「仙台市史7の仙台部隊関係年表」P703〜】 / S12..9.22動員完結 / S12.9.24仙台出発(中国戦線へ) /
1937年(昭和12年)8月 歩兵104連隊が上海へ(動員下令は9月ではないのか?)  【仙台市史 特別編4「市民生活」P312より】 / 「S12、第二師団の留守部隊を基礎にして、かつて日露戦争後に急増され軍縮によって廃止されていた第十三師団が再編成された。これに属し、主として宮城県人の後備役を召集した歩兵第104連隊は8月(疑問!)には上海に送られている」 /
1937年(昭和12年)9月10日 留守第二師団の担当で復活 【Wikipedia「第十三師団」より抜粋】 / M38からT14まであったが、大正末の陸軍軍縮で廃止 / 日中戦争勃発直後、従来の常設師団から新たに特設師団が編制され、第十三師団も、S12.9.10に留守第二師団の担当で復活 / 最終所属部隊は、歩兵第65連隊(会津若松)、歩兵第104連隊(仙台)、歩兵第116連隊(新発田)、山砲兵第19連隊、工兵第13連隊、輜重兵第13連隊など /
第三十三師団 1939年(昭和14年)3月 仙台市で編制、通称号は「弓」 【国立公文書館「アジ歴グロッサリー」より要約】 1939年3月編制i完結、武漢地区警備などに従事していたが、太平洋戦争開戦後は南方に転用。1942年2月ビルマ作戦、1944年3月インパール作戦、1945年1月イラワジ会戦などに参加。1945年5月中旬以降テナデリゥム地区の守備に従事。
第四十二師団 1944年(昭和19年)2月1日 留守第2師団と第62独立歩兵団を基幹に仙台に於て編制 「仙台市史年表」P113 / 【国立公文書館「アジ歴グロッサリー」より転記】 1944年2月、仙台において臨時編制。その後、中千島の得撫島に移動し同地の防衛に任ずる。1945年4月、稚内に移駐し当地の防衛を担当しそのまま終戦を迎えた。1945年9月17日稚内にて復員。
<歩兵>
第二大隊(榴ケ岡) 1874年(M7)9月11日 榴ケ岡へ M7.9.11、榴ケ岡の洋風兵舎竣工し、仙台城の第2大隊の兵移る
歩兵第四連隊(榴ケ岡) 1875年(M8)5月27日 仙台(榴ケ岡)に置く M8.5.27、仙台鎮台第2大隊 →歩兵第4連隊第1大隊(仙台)に、歩兵第20大隊(青森) →同連隊第2大隊に / M8.9.9、宮中に於いて軍旗親授(9.9、宮城野原にて連隊長に軍旗を伝達) / M9.4.17、青森の第2大隊は転出し、青森に新設された第5連隊第1大隊となる、歩兵第4連隊に第2大隊を置く /M16.5.中旬、第3大隊本部及び第1中隊・第2中隊を編制し桜が岡公園仮兵舎に分屯 →M17.6、榴ケ岡兵舎に移り、歩兵第4連隊編制完結  /M17の仙台鎮台編制にある / M21、M30、M40、T4の第二師団編制にある / S20.8.31、軍旗奉焼 /
歩兵十六連隊(新発田 →M40、十三師団へ →T14、再び二師団へ) 1884年(M17)5月 新潟県新発田に設置 M17の仙台鎮台編制にある / M21、M30の第二師団編制にある /M40、十三師団へ / T14、再び第二師団へ(新発田と村松) /
歩兵十七連隊(川内 →M30、秋田へ) 1884年(M17)5月 仙台市(川内)に設置 M17の仙台鎮台編制にある / M21の第二師団編制にある / M30.3.中旬、秋田市に移駐 / M30.10.1、第八師団司令部編制につき、歩兵第4旅団(本部、歩5、歩17)はその隷下にはいる /
歩兵二十九連隊(川内 →T14、若松へ) 1896年(M29)9月18日 編制の令あり M29.11.12〜16、歩兵第29連隊本部および一大隊編制完結 / M30.3.中旬、川内の旧歩兵第17連隊兵舎に移る /(M30、M40、T14の第二師団編制にある) / T14.5.1、川内より若松へ(5.3、移営) /
歩兵第百四連隊(仙台) 1937年(S12)9月9日 動員下令 S12.9.9、 動員下令 / S12.9.16、 軍旗拝受 / S12.9.19、編制完結 中国各地を転戦 / S20.8.23、 衡陽郊外の三板橋にて軍旗奉焼 /
<騎兵>
騎兵第二連隊(川内 →T14、宮城野原) 1884年(M17)5月 仙台鎮台の編制にある M17の仙台鎮台編制にある / M21、M30、M40、T14の第二師団編制にある  / T14.5.1、川内 →宮城野原旧山砲兵連隊跡へ /
<砲兵>
砲兵第二大隊(川内) 1878年(M11)5月4日 砲兵第二大隊第一中隊を仙台に置く M11.5.4、仙台城内に仮営を開設 
砲兵第二連隊(川内) 1884年(M17)5月 仙台鎮台の編制にある M17の仙台鎮台編制にある / M21、M30、M40の第二師団編制にある /
山砲兵第一大隊(宮城野原) 1907年(M40)9月19日 仙台宮城野原におく M40の二師編制にある / (M40.9.19、第二師団の編制改正にともない新設?) /
山砲兵第一連隊(宮城野原) 1917年(T6)12月1日 山砲兵第一連隊と編制を改正 T6、山砲兵第1連隊と編制を改正
野砲兵第二連隊(川内) 設置年不明 仙台市地図(M44年、T元年、S11年の各地図)には川内に「野砲兵第2連隊」がある / T14の第二師団編制にある /
<工兵>
工兵第二中隊 1882年(M15)5月1日 仙台鎮台に設置
工兵第二大隊(川内) 1884年(M17)5月 仙台鎮台の編制にある M17の仙台鎮台編制にある / M21、M30、M40、T14の第二師団編制にある /
工兵第二連隊(川内) 1936年(S11)6月1日 工兵第二連隊と改編 S11.6.1、工兵第2大隊を工兵第2連隊と改編
<輜重兵>
輜重兵第二小隊(川内) 1880年(M13)4月24日 輜重兵第二小隊を仙台に置く M13.4.24、仙台城内に仮営を開設 
輜重兵第二大隊(川内) 1884年(M17)5月 仙台鎮台の編制にある M17の仙台鎮台編制にある / M18.4、輜重兵第2大隊第1中隊と改称 / M21、M30、M40、T14の第二師団編制にある / M35.5.25、輜重兵営焼失 /
輜重兵第二連隊(川内) 1936年(S11)6月1日 輜重兵第二連隊と改編 S11.6.1、輜重兵第2大隊を輜重兵第2連隊と改編
<以下は、太平洋戦争で、本土決戦に備えた編制>
第七十二師団 1944年(S19)4月6日 編制完結 (伝部隊 = 宮城県名取川以南より福島県北部の防衛)
第百四十二師団 1945年(S20)4月9日 編制完結 (護仙部隊、司令部は吉岡、宮城県名取川以北の防衛)
第十一方面軍 1945年(S20)1月11日 編制完結 (進部隊、司令部は仙台市)  七十二師団、百四十二師団などが所属
東北軍管区司令部 1945年(S20)4月1日 編制完結 【Wikipedia「東北軍管区司令部」より】 / 大日本帝国陸軍の軍管区の一つ。第二次世界大戦末期のS20.2.1に設けられた東北軍管区司令部が、青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・福島県に相当する地域の軍政を統括した /
仙台地区司令部 1945年(S20)4月6日 編制完結 仙台市に
仙台師管区部隊 1945年(S20)4月9日 司令部以下編制完結 S20.11.30、仙台連隊区司令部廃止
<練兵場>
宮城野原練兵場  1878年(M11)ころ 設置 1878年(M11)ころ~昭和20年日本敗戦まで存続 (「重訂 宮城県郷土史年表」P255~256)
追廻(おいまわし)練兵場 明治年間 設置 明治年間から昭和20年日本敗戦まで存続
・「改正仙台市明細全図」(明治22年6月)には、「陸軍省用地」と記載、 
・「仙台市名家及実業家一覧図(地図、明治34年4月24日印刷)」には、「追廻練兵場」と記載あり
講武所練兵場 1878年(M11)ころ 設置 1878年(M11)ころ~廃止年不明 (「重訂 宮城県郷土史年表」P255~256)
<陸軍の学校>
仙台地方幼年学校 1897年(M30)9月1日 開校(榴ケ岡に) 【「宮城県百科事典」P613】 → 「仙台地方幼年学校がM30年に榴ケ岡に開校、軍縮でT13年4月に廃校となる。」
仙台幼年学校 1937年(S12) 復活 【「宮城県百科事典」P613】 →「S12年に「仙台幼年学校」として復活。S13年〜20年、三神峯(みかみね)におかれた。」
陸軍教導学校 1927年(S2)7月1日 仙台におく 陸軍下士官の教育機関で、川内の元歩兵第29連隊兵舎におく
仙台陸軍予備士官学校 1938年(S13)8月13日 仙台の陸軍教導学校内に設置、開校式 【Wikipedia「予備士官学校」】 S14年3月に盛岡近郊へ移転
熊谷陸軍飛行学校名取分校 1938年(S13)3月21日 名取郡玉浦村矢ノ目に開校
<工廠>
海軍火薬廠 1938年(S13)1月9日 柴田郡船岡町に設置
陸軍造兵廠 1941年(S16)4月5日 仙台市原町に設置
多賀城海軍工廠 1942年(S17)10月30日 開庁式
<その他の軍関係>
宮城憲兵隊 1889年(M22)5月1日 仙台市に置く M40.10、仙台憲兵隊と改称
傷痍軍人宮城療養所 1939年(S14)2月 亘理郡山下村合戦原に開設
仙台偕行社 1886年(M19)8月3日 西公園に竣工 陸軍将校のクラブ(集会所・社交場で、迎賓館を兼ねる)
宮城県護国神社 1939年(S14)4月1日 招魂社を改称
<組織>
国民精神総動員課 1941年(S16)9月18日 宮城県庁総務部に新設
仙台海軍人事部 1938年(S13)4月1日 県庁内に開設 S20.11.30、仙台海軍人事部廃止
宮城地方世話部 1945年(S20)12月1日 設置 連隊区司令部および海軍人事部の復員業務を引継ぐ
<法令>
学徒動員令 1944年(S19)8月23日 公布施行
女子挺身隊勤労令 1944年(S19)8月23日 公布施行
戦時緊急措置法 及び 国民義勇兵役法 1945年(S20)6月2日 成立 S20.6.20、国民義勇兵役法施行
<その他>
昭忠碑 1902年(M35)11月22日 竣工 M34.6、起工、M35.11.22〜23、竣工式および招魂祭
学童疎開 1886年(M19)8月10日 県に割り当て 東京方面の疎開学童1万1500名、宮城県に割り当てられる
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